なぜ深刻な政府閉鎖の危機に直面しているのか?

昨日18日、超党派の継続予算法案は両院で可決するために投票前であったが、イーロン・マスクとドナルド・トランプが下院議長の法案をブロックした後に、共和党議員らは、政府への資金だけでなく、災害援助資金を含む幾つかの支出が含まれているその法案を放棄した。金曜日(20日)の深夜12時までに可決しない場合、米国政府は閉鎖し、政府労働者と契約業者、社会保障の受益者、および兵士とその家族らは支払いを受けずクリスマスを過ごすことになる。下院議長マイク・ジョンソンはこれまで、政府閉鎖を避けることに成功してきたが、トランプが選挙に勝利した後から、まだ公式な大統領ではないにもかかわらず、議会の仕事に口を挟んでいるため混沌を招いているようである。そして、彼は突然、来年3月に政府の借入が債務上限に達するため、この問題をバイデンが今解決するべきであると主張した。

政府に資金を来年3月まで提供する下院議長マイク・ジョンソンの継続支出法案には災害救援に1,000億ドル、被災農家への援助資金に100億ドル、議員らに対する昇給、最高裁の判事らを保護するための2,500万ドル、外国の誤報と戦う国務省への特別プログラムへの資金、中国のハイテク企業への投資制限、議員らはアフォーダブル・ケア・アクト(ACA)から脱退できることなどが含まれている。ジョンソン下院議長は18日の朝、フォックス・ニュースでのインタビューで、この法案を擁護し、「皆さん、覚えておいてください。共和党の票は依然としてわずかですから、どんな法案でも民主党の票が必要です。彼らは状況を理解しています。彼らは、『これはあなたに向けたものではありませんが、私たちはこの支出が気に入らないです』と言いました。私は『皆さん、私も気に入らないのです』と言いました」と語った。

常にトランプの側にいると言われているトランプ次期政権の諮問機関である政府効率化局の共同リーダーになるイーロン・マスクは18日、次期大統領ドナルド・トランプが就任する前から、これらの条件が含まれている超党派の継続法案に激しく反対し、自身の「X」に一連の投稿を行い、「この法案は可決されるべきではない」と主張した。そして、一部の投稿には「これより大きな豚を見たことがあるか?」と言い、様々な点で法案を非難した。マスクは外国の抑圧的なプロパガンダや誤報と戦う任務を負っている国務省に対する資金提供を「犯罪的」と呼んだ。トランプは、彼のソーシャル・メディアであるツゥルース・ソーシャルに投稿し、「こんなことをするほど愚かな共和党員は予備選挙に勝利しない」と述べ、彼らの勝利を援助しないと示唆した。加えて、バイデン政権下で、債務上限の引き上げをするよう要求した。トランプは18日、民主党が今すぐ債務上限を廃止するか大幅に延長しない限り、私は最後まで戦うつもりだ」と主張した。

そして19日、ABCニュースとの独占電話インタビューで「債務上限の泥沼に陥るつもりはない。債務上限が解消されない限り、何も承認されないだろう」と語った。トランプは、政府の借入が債務上限に達した場合、経済不況につながる可能性があると懸念していると述べたという。現行法では、連邦政府の借入限度はトランプ第2期政権の最初の数か月後、または2025年春に達するため、ジョー・バイデンが大統領である今のうちに、この問題を解決したいと述べたという。加えて、トランプは下院共和党が提案した予算法案を18日に廃案にしたことを自慢し、議会が政府の借り入れ上限を延長するか又は債務上限を完全に撤廃しない限り、政府閉鎖になると述べた。そして、債務上限はバイデン政権で行うべきだと述べ、「私がやっていることは、私の政権ではなく、バイデン政権に貢献している」と言った。政府閉鎖の可能性について懸念しているかと尋ねられたトランプは、債務上限が解決されなければ政府閉鎖になるだろうと繰り返し述べ、バイデンの責任であると主張し、「政府閉鎖は偶々大統領である人物にしか害を与えず、効力も与えない」と言った。トランプはこのインタビューで、予算法案に同意できる支出について、「農家やノース・キャロライナ州からの災害救援のための支出のみ」に同意すると述べた。

また、一般市民であるマスクが平然と議会の予算法案に関与している状況に驚くほど多くのメディアは19日に反応している。最初に超党派の継続予算法案に反対を表明したのは、米国政府の支出削減の任務を任せられたイーロン・マスクであり、トランプに影響を与えたことから、一部のジャーナリストや民主党議員らは皮肉を込めて、「イーロン・マスク大統領」と呼び始めた。既に二人の共和党大統領が存在していると言われている中で、18日インタビューを受けた複数の民主党議員らは、選出されていないイーロン・マスクの影響力が想像以上に多大である現状に圧倒され、マスクを大統領と呼んだ。トランプの勝利を援助するために2億7,700万ドルを寄付したマスクがトランプに多大な影響を与えている状況を、マスクがトランプを操り人形にしている写真の掲載も含めて、「マスクはトランプを副大統領のように見せている」との見出しもある。また、今後4年間マスクがトランプ政権に影響を与えるとするなどの見出しが殺到している。ニュースウィークは「ドナルド・トランプがイーロン・マスクを『追い出せない』と冗談を言った」と報じた。ヤフー・ニュースはMSNBCのホストであるクリス・ヘイズがイーロン・マスクは「共同大統領のように」振舞っていると言ったことを報じた。ディリー・ビーストは「民主党はマスクが主導権を握る中、トランプを「副大統領」としてからかっている」との見出しの記事を掲載した。昨日から今日にかけて見ている状況は、億万長者の威力とそれを利用して、政治的権力を握ろうとしている権力の執着が見られる。ワシントン・ポストは「2億人以上のフォロワーを抱えるマスクはXで最大のアカウントを所有しており、益々政治権力を行使するためにそれを利用している」と報道した。

要するに、トランプは両党で紛争の可能性がある「債務上限の泥沼」を避けるため、それを現役大統領に押しつけようとしている。これは彼が負債を増やすことになる兆ドル単位の減税を再度行う可能性が高いことを示唆している。大規模な減税は、公約の一つであるため、債務上限を廃止するか引き上げない場合、減税は債務を増加させるため、彼の減税法案も両党間の紛争になる可能性が高いからである。複数のメディアは、政府が閉鎖された場合、ドナルド・トランプに投票した人々は彼に裏切られたと感じるだろうと警告している中で、トランプは、借り入れ上限を延長するか債務上限を完全に撤廃することを現役大統領ジョー・バイデンに押し付け、それに同意しない場合、政府閉鎖はバイデンの責任であると主張しており、彼自身が超党派で合意した法案を事実上廃止した責任をバイデンに押し付けようとしているという。そして、トランプは、彼の希望に反する共和党議員らは予備選で勝利しないと脅している。同氏のここ数日の言動は、選挙勝利後にマスクが2026年の中間選挙にお金を使うと既に公的に表明したことに活気づいていることを示唆している。従って、マスクが大統領のように振る舞っていると見られても、今のところマスクを「追い出せない」ようである。下院議長ジョンソンは18日にマスクとトランプに阻止された継続予算法案の一部を改正し、トランプが支持すると報告された新たな法案に19日の東部時間午後6時半頃から投票を行ったが、賛成票は174、反対票が235票で可決しなかった。賛成票に投じた民主党議員はわずか2人である。投票が終わった時点で政府閉鎖まで残された時間は約29時間であった。

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