
Photo credit : WHYY 2025 年1月20日
ドナルド・トランプは2025年1月20日、東部時間正午1分過ぎに第47代大統領として宣誓を行い、憲法に忠実に従うことを公約した。今年は華やかなパレードはなく、ロタンダと呼ばれる国会議事堂の円形ホールで来賓、米国最高裁メンバー、家族、ジョー・バイデン夫妻、複数の元大統領と彼らの妻、議会両党のリーダー、シリコンバレーの複数のCEO、寄付者などが参加した。トランプの支持者である一般の人々はロタンダの近辺にあるキャピタル・ワン・アリーナで大きなテレビ画面を見る事で、トランプの就任式に参加した。最後の段階で、女性シンガーが独唱する際、音響装置に問題があり、1分待った後、彼女は肉声だけで歌い始めたことを除き、就任式はほぼ全体的にスムースであった。

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疲れた暗い表情のトランプは12時8分から39分までのスピーチで、彼がアメリカの救世主であるというテーマをアピールし、米国の黄金の時代が今始まると述べた。スピーチの冒頭で「私が最近選出されたのは、これまでに起こったひどい裏切りを完全に覆し、人々が富、民主主義、そして自由を取り戻す」ためであり、「この瞬間から、アメリカの衰退は終わりました」と語った。彼の任務は、今後全てにおいて「アメリカを優先する」ことだけであると述べ、一連の政策について概要した。トランプは「司法省の武器化を終わらせる」ことを最初に強調した。また、バイデン政権の名前は出さなかったが、ハリケーン・ヘリィンでノース・キャロライナおよびロスアンゼルスの山火事での対応を批判し、「国内の単純な危機さえも管理できない政府が誕生し、同時に国外では次々と壊滅的な出来事に見舞われている」とトランプは述べた。そして、カリフォルニアでの火災では高級住宅街で自宅を失った著名な人々がおり、今日幾人かがここにいると言った。
トランプは宗教者ではないが、今回は珍しく「神」という言葉を繰り返した。たとえば、昨年ペンシルベニア州バトラーで野外集会を行っていた時、銃弾が彼の耳をかすめた暗殺未遂事件を振り返り、「神に救われた」と述べ、それは彼が米国の救世主であるからであると述べた。また、国境で直ちに国家非常事態を宣言し、国境の警備に軍隊を派遣すること、多様性、公平性、包括性を促進する政府プログラムを終えること、以前には見られない規模の不法移民の強制送還を行うこと、不法入国者を捕獲して釈放するシステムを終えること、外国の犯罪組織を厳しく取り締まること、メキシコ湾をアメリカ湾に改名し、パナマ運河を取り戻すことであると語った。また、インフレーションの課題ではエネルギー政策において、化石燃料の掘削を無制限に行い、元アラスカ州の知事であったサラ・ペインの有名な言葉である「ドリル・ベイビー、ドリル・ベイビ」と言った。これは原油を多量に掘削することを意味する。しかし、気候変動を信じているイーロン・マスクは電動車を促進しているため、トランプは、2017年よりもっと柔軟になり、アメリカ人はガソリン車と電動車の選択があると語った。
関税については、トランプは直ちに関税を課すと述べなかったが、米国は外国貿易関税から「莫大な額の収入を徴収する」と述べた。また、軍隊のサービス・メンバーは男性と女性のみであると述べ、トランスジェンダーの入隊を禁止する意向があることを示唆した。さらに、トランプは彼が平和主義者になると述べ、中東での戦争を停止し、人質を取り戻すと言った。更に彼の政権下では火星への打ち上げを始めると言った瞬間、イーロン・マスクとアマゾンのCEOでワシントン・ポストの所有者であるジェフ・ベゾスの興奮した様子をカメラが捉えた。そして、トランプは「アメリカの黄金時代は今始まった」と再度述べ、東部時間12時39分にスピーチを終えた。
2017年1月20日の最初の就任式と同様に、ドナルド・トランプは総体的に暗いアメリカを描き、その暗いスピーチの中で、彼は自身が悪に打ち勝つ復讐の英雄であると述べ、具体性はなかったが、報復する可能性があることを示唆した。彼にとって、彼の犯罪捜査をした検察官や、不正を暴いたジャーナリストを悪であるとする精神構造であることを示した。また、トランプは主流派の政治家が過激で腐敗していると述べ、政府が犯罪や事前災害に対処する能力がないと批判した。そして、米国の「社会の柱」は崩壊しており、「完全に荒廃した状態」であると言った。トランプはそのような米国を彼が救済するために、アメリカを再び偉大にするため、神に選ばれたと述べ、ペンシルベニアでの暗殺未遂の経験を回想した。つまり、トランプは彼が米国の救世主であり、彼の政権下で米国は今後もっと強くなり、アメリカ人はもっと成長のチャンスがあり、現在の危機に対処できると主張した。トランプは250年の米史の中で、どの大統領よりも試され、挑戦を受けた大統領であるとし、誇り高き彼のレガシーは「私が平和の創造者であり、統一者だということです」と言った。通常、レガシーは全ての任期を終えた大統領に対して、歴史家が評価する時に述べる表現である。

Photo credit : ABC News 複数の大統領令に署名
ホワイトハウスを出る前の午前中、ジョー・バーデン大統領とジル夫人は、次期大統領ドナルド・トランプとメラニア夫人をホワイトハウスでのコーヒ・タイムに招待し、東部時間午前10時30分に同じリムジンで、就任式が行われる米国国会議事堂に向かった。当ブログはこの時から、就任式が終えるまでの詳細な動きを記録した。その概要は以下の通りである。
時間 スケジュール
10:30AM:バイデン夫妻とトランプ夫妻は米国議事堂に向かうため、同じリムジンに搭乗した。ホワイトハウスの裏口からリムジンが駐車された通路側まで左右端は黄色、中央が赤色のカーペットを歩き、バイデンとトランプはそれぞれ車内に乗り込むまで、シークレットサービスに保護されていた。
10:33:バイデンはホワイトハウスの執務室にトランプに宛てた手紙を残したことが確認された。これは移行プロセスの最後の慣行である
10:37:上院民主党議員エイミー・クロバッシャーは、トランプとバイデンが並行してリムジンに向かう際に両氏の先頭に立ち、二人の大統領を案内した。議事堂に向かう途中、道路側にかき集められた雪の風景はワシントンDCが非常に寒いことを印象付けた。
10:47:リムジンは議事堂のロタンダの裏口に到着した。1分後、バイデンとトランプの両カップルはシークレット・サービスに囲まれて建物の内側に入った。
10:50:ロタンダ内には、議員、トランプの指名者、報道陣、複数のハイテク企業のCEOらの姿が見られた。
11:12:名誉あるVIPとして紹介された人々、夫人を伴わず参加したマイク・ペンス、クリントン夫妻、ジョージW・ブッシュ夫妻、同じく単独で参加したバラク・オバマ、クリントン夫妻、米国最高裁9人の判事と元リベラル判事スティーブン・ブレイヤー、トランプの子供たちが次々にロタンダ内の演題の後部にあるブルーのカーテンの入り口から入室した。
11:22:ジル・バイデンが入室した。
11:29:メラニアとJDヴァンスの二人が入室した。
11:31:クリストファー・マッチオは「オー・アメリカ」を独唱した。
11:32:ジョー・バイデン、カマラ・ハリス、ハーキム・ジェフリーズが入室した。
11:35:一人でホールを歩いている冴えない表情のドナルド・トランプをカメラが捉えた。
11:40:上院および下院議会のリーダーらが入室した。
11:42:ドナルド・トランプが入室した。
11:44:最初のスピーカーとなった就任委員会の民主党副議長であるエイミー・クロバッシャーは「法の支配に根ざした我々の偉大なアメリカの実験は耐え抜いてきた。新しい大統領と副大統領を就任させるにあたり、この部屋にいる人々の力は国民から来るということを忘れないでほしい」と警告した。
11:50:就任委員会の共和党議長であるデブ・フィッシャーは「我々の民主主義はアメリカ国民に、自らの運命を切り開く力と変化を与えることを約束している」と述べた。
11:53:ティモシー・ドラン枢機卿はトランプ大統領のためにお祈りを捧げた。
11:58:副大統領JDヴァンスは、ブラッド・カヴァナフ判事の先導により宣誓を行った。
12:01PM:トランプは、米国最高裁主席判事ジョン・ロバーツの先導により、憲法に忠実に従うとの宣誓を行い47代大統領に就任した。
12:02:外部では軍隊が3発音を轟かせ、慣例の儀式を行った。
12:03:軍隊の合唱団はグローリ・ハレルヤのコーラスを披露した。
12:08:トランプは就任スピーチを開始し、東部時間午後12:39に終えた
12:40:女性シンガーのキャリー・アンダーウッドが「アメリカン・ビューティー」を独唱するため、演台の右側バイデンの近くに立ったが、音響装置に不備があり、彼女は1分待った後、メロディなしで独唱した。
12:57:トランプとメラニアが最初に退場し、次にバイデン夫妻が退場した。
13:04:議員リーダーに続いて、最高裁判事らが退場した。
13:07:新大統領トランプ夫妻とジョー・バイデン夫妻は記念撮影を行うため、議事堂の階下に並んで立った。
13:09:ハリスと彼女の夫ダグ・エムホフは、バイデン夫妻とトランプ夫妻にそれぞれ別れの挨拶を交わした後に退散した。
13:11:トランプ夫妻は近くに待機していたヘリコプターの前までバイデン夫妻を見送った。
13:15:お互いに挨拶を行った後にヘリコプターは統合基地アンドリューに向けて離陸した。
13: 25:トランプはキャピタル・ワン・アリーナで下院議長マイク・ジョンソンと群衆に拍手で迎えられ、ここではカジュワルなスピーチを行った。
13:28:ジョー・バイデン夫妻は統合基地アンドリューに到着した。
通常、大統領とシークレット・サービは就任宣誓後にペンシルベニア通りを歩いてホワイトハウスに行進するパレードが行われるが、極寒のため、キャンセルされた。第47代大統領ドナルド・トランプは就任式が終わった後に、キャピタル・ワン・アリーナに移動し、支持者に向けて演説し、その後、東部時間午後2時過ぎには幾つかの大統領令に署名したようである。その大統領令には連邦職員を削減し、バイデン大統領の行政命令を撤廃し、再に、パリ協定からの離脱命令に署名した。これらの大統領令は2017年1月20日と同じパターンである。また、ホワイトハウス西棟でイーロン・マスクが目撃された。これはマスクが事務所を与えられたことを意味する。