益々ケオスが見られる連邦職員の解雇状況

Photo credit : YouTube

カリフォルニア州の連邦判事は、イーロン・マスクのDOGE(政府効率化省)サービスが不当に解雇した数千人の連邦職員の復職を命じた。一方、ドナルド・トランプ大統領は政府縮小計画を着実に実行している。マスクの米国DOGEサービスが納税者の機密記録へのアクセスを求めている中で、トランプ政権は13日に内国歳入庁(IRS)のトップ弁護士を解任し、同庁の職員の約20%を削減する計画を発表した。DOGEの要請が違法であると感じる弁護士やキャリアのあるトップ層の職員は辞職に追い込まれた。先週、複数の長官は二回目の閣僚会議で、マスクとの口論に発展し、燻っていた怒りを爆発させた。

ニューヨーク・タイムスの13日の報道によると、北カリフォルニア地区連邦地方裁判所のウィリアム・アルサップ判事は、トランプ大統領の「政府解体計画の一環として解雇された数千人の試用期間中の職員を再雇用する」よう6つの連邦機関(財務省、退役軍人省、農務省、国防総省、エネルギー省、内務省)に命じた。判事は、政府の人事管理局を通して、実質的に違法に、独断で行われたこれまでの判決よりも「踏み込んだ判断を下した」という。アルサップ判事はこれらの機関に対し、不当に解雇された従業員の復職を申し出るよう指示した。この判定は、トランプ大統領の命令に従って行われた「大量解雇の合法性に異議を唱えた従業員組合が起こした訴訟」に基づいている。同判事は政府の行動は、大量解雇を迅速に実行するための「仕掛け」だったと結論づけ、「政府が優秀な従業員を解雇し、それが業績によるものだと言うのは悲しいことだ。彼らはそれが嘘だとよくわかっている。それは法定要件を回避するための見せかけだった」と語った。又、同判事は「適切に実施されれば、機関内で人員削減が行われる可能性がある。これは事実でなければならない。議会自体も、法律に基づいて適切に実施されれば、機関が人員削減を行えると述べている」と指摘した。

一方、トランプ大統領は彼の各省の長官らが今日までに何人の連邦職員を解雇するかを報告するよう求めていた。つまり、木曜日(2025年3月13日)は、イーロン・マスクが監督する米国DOGEサービスの業務の一環として、トランプ大統領が約1か月前に大統領令で指示した「大規模な人員削減」の計画を連邦政府機関がホワイトハウスに提出する期限である。この計画は、前代未聞の政府規模縮小を速やかに実行している最新の状況を示している。

ワシントン・ポストの13日の報告によると、匿名3人の関係者は、1月にIRSのトップ弁護士として任命されたキャリア官僚ウィリアム・ポールの後任に、トランプ政権1期目の教育省監察官に指名されたアンドリュー・デメロが就任する。DOGEの職員は IRS の代理長官に対し、5 月 15 日までに機関全体で 18,141 人の人員を削減するよう指示した。ポストが入手した記録では、最も人員削減が大きいのは税務コンプライアンス部門 (8,260人) で、次いで納税者サービス部門 (3,247人)となる。これらの動きは人員削減の初期段階にすぎない。IRSに所属するDOGEソフトウェア・エンジニアのギャビン・クリガーは、IRSの指導層に対し、さらなる人員削減の計画を示唆したという。

この内部人事異動は、連邦政府で最も厳重に保護されている記録の一つである納税者情報へのアクセスをめぐって、キャリア職員とDOGE職員が対立する最中に行われた。トランプ政権の国土安全保障省は2月下旬、IRS職員に対し、約70万人の不法移民の住所開示を要求したが、キャリア職員はこの要求を違法とみなしている。DOGEは、税務署のシステム、資産、データセットの開示も要求している。ポールの解任は、すでにIRS全体の非忠誠者の取り締まりに警戒しているキャリア職員の間で懸念を引き起こしているという。IRSで数十年勤務した公務員のダグ・オダァーノーは、キャリア職員と政治任命職員の意見の相違が続く中、先月IRSを辞職した。財務省の支払いシステムを監督していたデビッド・レブリックは、外国援助に対する支払いを一方的に停止するDOGEの要請を拒否した為1月に辞職した。

マスクが招待されていた最初の閣僚会議に参加した長官らは非常に憂鬱な表情であった。驚くことではないが、先週7日の二回目の閣僚会議では、調整がなく行動を取るマスクに長官らは不満を抱いていたことが判明した。ニューヨーク・タイムスが同日に伝えた状況よると、彼らは「抑制されない権力に対する燻っていた怒り」を爆発させた。ホワイトハウスの閣議室で、大統領の隣に座っていた国務長官「マルコ・ルビオは激怒した」という。楕円形のテーブルを挟んで斜め向かいに座ったイーロン・マスクは、ルビオがスタッフ削減に失敗したと非難し、ルビオを怒らせた。マスクはルビオが「誰も解雇していない」と語り、おそらく解雇したのはマスクのDOG Eの職員だけだろうと軽蔑的に言った。ルビオは、彼の管理下にあった米国国際開発庁(USAID)をマスクのチームが事実上閉鎖して以来、数週間にわたってマスクに激怒していた。ルビオは、マスクは真実を語っていないと述べた。9月までの給与を支払うとの条件で早期退職した1,500人以上の国務省職員はどうなったのか?ルビオは「皮肉」を込めて、マスクはただ彼らを再び解雇するふりをするために、それらの職員全員を再雇用することを望んでいるのかと尋ねた。その間ずっと大統領は椅子に深く座り、腕を組んで両氏の口論を聞いていた。議論が気まずい時間まで続いた後、トランプはついに口論を中断し、ルビオは「素晴らしい仕事をしている」と擁護した。大統領は、ルビオがやるべきことが沢山あり、常に旅行やテレビ出演などで非常に忙しい中で機関を運営しなければならないため、全員が協力し合う必要があると述べた。

ルビオとの激論の直前、マスクと運輸長官ショーン・ダフィーは、連邦航空局の航空機追跡装置の現状と、どのような修正が必要かについて議論を交わした。ダフィーは、マスクのチームの若いスタッフが航空管制官を解雇しようとしていると述べた。ダフィーは「現在、複数の航空機事故に対処しなければならないのに、あなたの部下は私に航空管制官を解雇するよう求めているのですか?」と尋ねた。マスクはダフィーに対し、その主張は「嘘」だと反論した。ダフィーは「嘘ではない。彼らから直接聞いたのだ」と主張した。マスクは誰が解雇されたのかを尋ね「名前を教えてくれ」と繰り返し問い詰めた。ダフィーは、自分が解雇を阻止したため、名前は挙がっていないと述べた。別の場面では、マスクは、DEI(多様性、公平性、包括性)プログラムで雇用された人々が管制塔で働いていると主張した。トランプはダフィーに、「航空管制官としてMIT出身者を雇わなければならない」と告げた後に両氏の口論は終わった。トランプは「これらの航空管制官は天才でなければならない」と言った。マスクのチームに関連して以前に緊張したやり取りがあった財務長官のスコット・ベセントは出席しなかった。この日の会議で、トランプの閣僚らは、マスクが「政府を転覆させるためのチェーンソー形式や一貫した調整の欠如に不満を抱いている」という。

要するに、ルビオ及び他複数の長官らは、マスクと喧騒的な口論を始め、その様子をしばらく見ていたトランプ大統領は、彼らの興奮を抑制し、今後、解雇及び削減は、彼の政権の長官らが司令するよう提案し、マスクはアドバイスのみを行うよう指示したとされている。しかし、その時の会話がどれほど厳粛に実行されているのか不明である。また、長官らが、それぞれ何人を解雇するかを決定し、それを報告しなければならない期限は今日13日であるという。全米の幾つかの裁判所では、ウィリアム・アルサップ判事のように、解雇された連邦職員の復職及び凍結された対外援助資金を支払うよう命じる判事もいる中で、トランプ政権は、教育省の廃止や他複数の機関の縮小を行うため、巨大な規模の解雇に歯止めをかける様子はないようである。財務省及び同省下のIRSの財務記録、さらには社会保障局や保健福祉省を含む政府全体の機密性の高い連邦政府のデータへのアクセスをマスクが執拗に要求していることが、純粋に「重複した支払いや誤った支払いを特定する」ためだけであるかは不明である。

アメリカ・ウオッチ- Yuko's Blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む