既に見られる解雇の悲惨な影響

予算削減のための解雇は、科学やテクノロジー分野にも及んでおり、すでにその顕著な悪影響の結果が見られる。トランプ政権は米国海洋大気庁(NOAA)の人員削減を強行したが、中西部と南部で週末に起きた嵐と竜巻による死者はここ数日間で増加している。被害が拡大した原因の一部は人員削減により警告が遅れた可能性がある。加えて、主要な核科学者、爆弾技術者、安全専門家など、訓練された人々も解雇されたか又は辞職している。

週末の強風はミズーリ、アーカンス、テキサス、オクラホマ、カンザス、ミシシッピーで発生し、ミシシッピーでは同時に竜巻も発生した。竜巻で多大な被害を受けた他の州はアラバマ、テネシーである。更に、最悪の天候により洪水に見舞われた州はジョージアである。また、危険な災害が予測された州はテキサス、オクラホマ、カンザス、コロラド、ネブラスカ、ワイオミング、サウス・ダコタなどである。気候変動による異常気象の影響で週末に南部で発生した壊滅的な竜巻により、16日には34人が死亡したと報告されたが、17日には少なくとも40人に達したことが判明した。多くの人々が家を破壊された週末の壊滅的な被害は、トランプ政権NOAAの大規模な人員削減を命じた数日後に来ている。その後NOAAはハリケーン・シーズンの到来前であるにもかかわらず、13,000人の従業員のうち約 1,000 人を解雇すると発表した。この数週間で既に1,300 人のNOAA職員は辞職または解雇された。

中西部と南部で週末に起きた嵐と竜巻はこれまでの報告の中で、最悪であると見られている。自然災害に対応するためのガイダンスを提供する全米にあるNOAAの事務所の職員が解雇された場合、危険であると保守派の関係者さえ述べている。NOAAが果たす安全性の役割は多大なものがある。APニュースの3月1日の報道によると「NOAAは毎年 3,010 億回も天気予報を配信しており、米国の世帯の 96%に届いている。トランプ大統領の最初の政権でNOAA の長官代行に任命されたティム・ギャロデット海軍大将は2月28日AP 通信に、今回の解雇は「航空の安全、船舶の安全、一般の米国人の安全に影響を与えるでしょう。竜巻のピークを迎えています。パンの生産地では、これから植え付けシーズンです。安全性に影響を与えるでしょう。経済にも影響を与えるでしょう」と語った。同意見であると述べたNOAA の元長官リック・スピンラッドは「人命が危険に晒されているのは確かです」と警告していた。最初のトランプ政権下でNOAAの主任科学者で保守派の民間気象学者ライアン・マウエは「NOAAは、非常に重要になるまで忘れられがちです。人員不足で大変な仕事をしている同機関の歯車に砂を突っ込むことになります」と言った。

トランプ政権の政府効率化局(DOGE)による大規模な解雇に直面したNOAAは米国最大の科学機関であり、気象予報、ハリケーン、津波、洪水、雪崩、雷、竜巻などの自然災害について米国民に警告する重要な役割を果たしている気候科学機関である。今月初旬から、NOAAは人員削減のターゲットにされていたため、全米で幾つかのNOAAの事務所を失ったことを意味する。有名な気候観測所のリース契約は、DOGEの解雇の圧力によって終了する可能性がある。その危機に直面しているのは1958年以来、地球を温暖化させている大気中の温室効果ガスの量を追跡している地球上で最大の活火山の斜面にあるハワイにあるマウナロア天文台の気候観測所である。

しかも、トランプ政権は主要な核科学者、爆弾技術者、安全専門家に及ぶ人々まで解雇している。ニューヨーク・タイムスが17日に伝えたところによると、「危険で過酷な仕事で厳しい訓練」を受けた「核物質の安全な輸送を担当していた」労働者が解雇された。「そのうち4人はトランプ政権の買収提案(9月まで給与を支払う)を受け入れ、国家核安全保障局を辞職した。 6人の職員は、原子力潜水艦の原子炉を建造する同局の部署を去った。また、核弾頭を組み立てるテキサス州の工場で安全基準と環境基準を施行するチームの責任者として同局に最近加わった生化学者とエンジニアも解雇された。トランプ大統領と最高顧問のイーロン・マスクが連邦職員の大幅な削減を目指している中で、比較的小さなこの機関は過去6週間で、科学者、エンジニア、安全専門家、プロジェクト責任者、会計士、弁護士など、膨大な数の人材を失った。彼らはすべて「核機関が慢性的に人員不足」である中で、「極めて重要であり、冷戦以来最も多忙」な部署で奉仕している。また「この機関は、国の3,748個の核爆弾と核弾頭を管理するだけでなく、その兵器庫を近代化している。年間200億ドルの取り組みで、原子力潜水艦、爆撃機、地上発射ミサイルの新しい艦隊を武装する」仕事に従事していた。トランプ政権の最後の任期である2020年から、同庁は増加した業務量に対処するため必死に人員増強に努めてきた。当初必要としていた人員数にはまだ数百人不足しているが1月までに約2,000人まで増員された。

非営利団体「核脅威イニシアチブ」の核物質セキュリティ・プログラム担当副社長、スコット・レーカーは「今回の退職は、最も貴重なリーダーたちを失ったため、仕事がさらに困難になるだろう」と述べた。同氏は「彼らは非常に優秀で、非常に成功し、非常によく訓練された人々で、複雑で専門的な仕事をこなしていた」と語った。 内部リストによると、退職者には少なくとも27人のエンジニア、13人のプログラムまたはプロジェクトのアナリスト、12人のプログラムまたはプロジェクト・マネージャー、6人の予算アナリストまたは会計士、5人の物理学者または科学者、さらに弁護士、技術者が含まれている。ガバナンスを研究する非営利団体、パートナーシップ・フォー・パブリック・サービスの社長兼最高経営責任者のマックス・スティアは、政府全体では、これまでに買収に応じた約75,000人の連邦職員のうち、民間部門で需要があり、代わりを見つけるのが難しいスキルを持つ職員が不釣り合いなほど多いと語った。

要するに、災害からの危険を回避する為のガイダンスを提供している全米120以上のNOAA事務所の職員は、4人に一人が解雇されたことになる。彼らは、一連の人員削減の対象となっており、更なる人員不足に直面していたことを意味する。トランプ大統領の最初の政権下で、複数のNOAAの元トップ職員は、NOAAの仕事を賞賛しており、削減に反対している。彼らは、NOAAの人員削減は、その結果が伴うと警告していた。2025年にはトランプが就任した最初の時点でNOAAは人員削減の対象となっていた。トランプ政権は、多数の小規模事務所で、困難な仕事に従事している複数の人材を削減することで予算をあちこちから削減しようとしていることを浮き彫りにしている。それらは技術者、物理学者または科学者、さらに弁護士が含まれており、解雇は今後も続と予測されている。そして解雇は早急であり、事務所を去る前の引き継ぎの時間さえ与えられないという。メイン州の独立系上院議員で上院軍事委員会のメンバーであるアンガス・キングは「政府を縮小しようとするこのプロセス全体が、想像できる限り最もずさんで無責任なやり方で行われている」と語った。訓練された人々の解雇は、新たな職人の採用が必要になった時に、非常に時間がかかり、安全性にリスクがあるだけでなく、経済的にもリスクがあるという。トランプ政権の「予算削減が、国家安全保障や連邦政府の責任のまさに中心となるその他の任務に関わる業務の骨幹をいかに脅かしているかを示す事例」として浮上した。専門家は安全性と経済に多大な影響を与えると警告している中で、最近の人員および予算の削減は海外からの移民入国にも波及している。トランプの政策は総体的に米国民の心理にも影響しており、多くの人々は今年国際旅行の計画をキャンセルしたという。

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