米国では長期失業者が増加

失業が半年以上続くとそれは長期失業者とみなされるが、米国は現在長期失業者が増加している。失業中の労働者の4人に1人以上が、少なくとも半年間失業状態であり、多くの人たちは仕事を探すことが困難であり、コロナウイルスのパンデミック以降、米国経済に良くない兆候が見られると言う。長期失業者は高度技術者も例外ではなく、数百件の求人に応募したが、採用されていないという驚異的な状況が見られる。

ワシントン・ポストの15日の報告によると、8月時点で190万人以上のアメリカ人が長期失業に直面している。これは「2023年初頭に同様の状況にあった100万人のほぼ2倍に相当する」という。失業が長引くほど、再就職も困難になると言う悪循環に陥る可能が高くなるため、「重大な崖淵」に立たされている人々が増えているという。求人サイトIndeedの経済調査ディレクターであるローラ・ウルリッチは、「私たちは採用も解雇も少ない環境にあります。この停滞は、人々が転職できる新しい仕事があまりないことを意味します。失業する可能性はそれほど高くはありませんが、失業すると仕事を見つけるのが遥かに難しくなります」と述べている。エコノミストは、6ヶ月間の失業は、求職活動における転換点となることが多い。その頃には失業保険や退職金が底をつき、経済的に不安定になっている可能性が高いと述べている。6ヶ月以上失業している人は「やる気を失い」、求職活動を諦めてしまう可能性も高いと言う。

雇用統計は7月と8月に連続的に予測を下回っており、「広範囲にわたる修正」も行われたが、「政策担当者は労働市場の悪化が続く可能性があると懸念を表明している」と言う。1950年以降、長期失業率が25%を超えた時期は、1983年6月インフレに煽られた景気退後の1か月間、2009年の世界不況後の8年間、および新型コロナウイルス感染症のパンデミック中の約1年半である。 数ヶ月にわたる失業の増加は、労働市場全体の冷え込みと一致している。全体の失業率4.3%は長期低水準に近づいているが、多数のビジネスや企業は「新たな関税やその他の経済政策が事業にどのような影響を与えるかを見極めるため、採用を凍結している。解雇も増加しており、失業保険の週次申請件数は2021年10月以来の高水準に達している。失業者にとって、新たな仕事を見つけることは益々困難になっている。労働省のデータによると、失業者の再就職期間は平均6か月で、パンデミック以前よりも1か月長くなっている。そして、米国では4年ぶりに、失業者数が求人数を上回っている」とポストは伝えている。

驚くことに、高度技術者も長期失業の葛藤を経験している。ミネソタ州にあるベスト・バイの本社で6桁の年収を得ていたスティーブ・ビール(47歳)は2024年3月に解雇されて以来失業中である。彼は「IT業界で15年以上の経験があるので、どんな仕事でもできると思っていました。しかし、これまでに少なくとも300件の求人に応募しましたが、すべて不採用です。紹介や人脈、履歴書作成サービスなどを利用しても、全く成果が出ていません」と言う。ロスアンゼルスの弁護士の監督下で、法的調査、文書の作成、顧客へのインタビューなど実質的な法律業務に従事しているパラリーガルとして働くフェリシア・エンリケスは、2024年7月に職を失った。それから14ヶ月、何百もの求人に応募したが、どれも成功していない。地方自治体の仕事は枯渇し、派遣会社にも仕事がないと言う。週400ドルの失業手当は2月に打ち切られ、家賃も6ヶ月滞納している。今のところ家主は理解を示してくれているが、その善意が尽きてしまったら、自分と16歳の娘はどうなるのかと心配していると言う。彼女はすでに食料品の購入をフード・スタンプに頼っている。

ユタ州グランツビルに住むジェシカ・ハワードは7ヶ月前に17年間勤めた医療技術会社で職を失った。それ以来、彼女は履歴書を何度も書き、400件近くの求人に応募した。しかし、今年解雇された多くの人たちと競争しなければならないため、新しい仕事を見つけるのは不可能に思えると彼女は言う。ハワードさんは現在住宅ローンの支払いを一時的に保留し、貯金を食費やガソリン代、その他の生活費に充てている。しかし、何ヶ月も努力してきたにもかかわらず、応募書類を送り続けているが、面接では「個人的な問題として捉えないようにと言われますが、しばらくすると、不採用は本当に辛いものです。自信を失い、『本当に自分にはこれらのスキルがあるのだろうか? かつてこれらのスキルを持っていたのだろうか?』と自問自答し始めます。精神的に追い詰められてしまいます」と彼女は言う。

今週発表されたニューヨーク連邦準備銀行の調査データを引用したポスト紙によると、アメリカ人の新たな職探し能力に対する信頼度は過去最低を記録した。突然失業した場合、今後3ヶ月以内に職を見つけられる可能性は45%未満と回答した人が最も多く、これは2013年の調査開始以来、最低の数字である。研究によると、長期失業中の労働者は、そうでない人よりも仕事を見つける可能性が低い。また、労働力から完全に離脱する可能性も高い。プリンストン大学の経済学者による2014年の研究では、大不況後に7か月以上失業した人のほぼ半数が、最終的に労働力から離脱したことが明らかになった。コーネル大学の労働経済学者で名誉教授のフランシーヌ・ブラウは、「失業期間が長くなれば長くなるほど、人脈やコネクションを失う可能性が高まり、長期間にわたるとスキルの価値が下がる可能性があります。そして、雇用主は長期失業を魅力のない労働者の兆候と見なす可能性があります」と述べている。 若年労働者や新卒者にとって、仕事を見つけることは特に困難である。彼らは、初歩レベルの求人が少ない労働市場に参入しており、新たに加わった労働者の割合は、今夏初めに37年ぶりの高水準を記録して以来、依然として高い水準にあると言う。

最後に、高度技術者も長期失業者のグループに含まれているが、これは米国の経済に深刻な悪影響を及ぼす可能性がある。主な経済への影響として、専門家は一般的に、恒久的な雇用喪失、労働力の縮小、生産性の低下、人的資本の減少、スキル格差の拡大などにつながる可能性があるとして、否定的側面を挙げている。労働統計局の分析によると、2007年12月から2009年6月までに大不況の余波は、27週間以上失業している長期失業者の困窮を浮き彫りにした。2010年12月から2012年11月までの間、直近の不況終息後からかなり時間が経過していたが、長期失業者の割合は失業者全体の少なくとも40%を占めていた。「失業期間が長くなると、職業スキルの価値が低下し、意欲がなくなると求職活動も減るため、雇用主は長期失業を労働者の質の低下の兆候と見なし、長期失業者が仕事に就く可能性が低下する」と説明している。

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